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【2017年改正!高年齢求職者給付金】65歳以上の働き方が変わる?高齢者版失業保険

 2016/09/24 お金を増やす
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40代の自分はまだまだ働き盛り。

でも、あとどのぐらい働けば老後に安心した生活が送れるのだろうか・・・と考えたことが一度はあるのではないでしょうか。

60代になっても働いていたい・働く風潮のある現代、公的な援助はどのようになっているのでしょうか。
高齢者の雇用保険が変わろうとしています。

現在は65歳以上の再就職では新規に雇用保険に加入することができません。
しかし2017年1月から新規加入が解禁となります。

年金受給が始まる65歳は、「老後」にはほど遠く感じます。
再就職などの働き方を大きく変えそうなこの制度、詳細はどんなものでしょう。

・定年後も働く必要があるのか知りたい方
・老後も安心して過ごす方法を探したい方
・一定の収入を老後も維持する方法があるのか気になる方
・定年後の失業給付はどうなっているのか知りたい方

に読んでいただきたいこの記事は、

・現状の雇用保険と新たな高齢者版失業手当の違い
・定年前後も得しながら働きたい
・高年齢求職者給付金の具体的な計算の仕方

について説明しています。

 

雇用保険の現状との比較

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64歳と65歳が大きな境界線だった

■従来
64歳より以前から働いている同じ企業で勤務継続
→65歳以降も雇用保険の被保険者資格は維持
65歳以上で再就職するなら、雇用保険に加入不可。

■2017年からの新しい制度
65歳以上の方も新規に雇用保険に加入可。

 

もう一つ大きな変化として、
現在、毎年4月1日時点で満64歳の方は雇用保険の保険料の支払いが免除。
今後、免除制度が廃止される予定。

ただ現時点で急な廃止は難しく、保険料の免除廃止は平成32年の4月1日以降に実施される予測です。

 

受給できる金額は違ってくる?

高齢者版失業手当といわれる高年齢求職者給付金は、一時金で支払われます。
1回限りの給付です。

得られる金額は、現状の65歳以上での離職時と違いがありません。
最高でも得られる額は基本手当日額の50日分です。

基本手当日額×30日または50日=高年齢求職者給付金
(被保険者期間が1年未満なら30日、1年以上なら50日)

基本手当日額は離職した日の直前6ヵ月に毎年決まって支払われた賃金(賞与等は除く)の合計を180で割って算出します。

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65歳未満での離職なら、被保険者となっていた期間によって90日から120日までの基本手当が給付されます。
比較すると、やはり失業手当に関しては65歳になる前のほうが金額的には大きいということになります。

 

新制度は支給回数に制限がない

新制度では、失業時での給付金の支給回数に制限はありません
短期間で転職を繰り返しても、基準の半年以上の勤務期間なら、失業前の賃金から計算される基本手当日額の30日分は支給されます。

65歳以上は新たに雇用保険に加入できなかったことから考えると、この改正はかなり大きなものでしょう。

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65歳以上の働き方で気にしたいところ

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制度変更は公的年金支給引き上げの布石?

雇用保険に関する制度が高齢者に特に手厚くなるのは、一見喜ばしいことのようです。
しかし、公的年金の支給開始をさらに遅らせたいという意図も感じ取れます。

社会保障は、現時点でも不安を感じている30代以降の方は多いでしょう。
定年まで働いて年金で暮らすというプランは今では遠いもの、働くことが大前提と考えておいたほうがよさそうです。

働かないことを念頭に置いていた方は、不安をぬぐう要素があまりありません。
つまり、65歳は働かなくてもよくなる年齢ではなく、その後平均寿命(日本人男性は2014年の段階で80.50歳)までの15年以上をどうやって過ごすのか、一旦めどを付ける時期と変化しそうです。

 

最低限必要な生活費から考える「何歳まで働く?」

総務省統計局による「家計調査報告」(平成27年実施)から、世帯主の年齢階級別1ヶ月の支出を見てみます。

気になる65歳から69歳の消費支出は、総合計で28万3531円です。
その内訳は、

食料7万3302円
住居1万6427円
光熱・水道2万3421円
家具・家事用品1万1478円
被服および履物9949円
保険・医療1万5816円
交通・通信3万8850円
教育834円
教養・娯楽2万9150円
その他(美理容・たばこ・交際費など)6万4304円

この後70~74歳の消費支出も25万0256円、75~79歳でも24万0075円となっています。
普通に生活していくだけでも、毎月25万円前後は必要となります。

年金の平均受給額が23万円です。
年金収入のみではマイナスとなることは避けられません

理想としては働いている会社で雇用延長、さらにその後退職金を手にしてもアルバイトなど働くことを前提にしておきたいところでしょう。
65歳以降の年金受給がスタートする時期でも働くプランを立てておけば、安心感がまったく違ってきます。

 

働くからにはお得な点を優先したい!Q&Aで解決

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Q.給与をもらうと公的年金の支給額は減る?

給与収入があるなら、年金支給額は減額となることはあります。
ただし、65歳以降はこの点あまり気にしなくてもよいでしょう。

というのは、減額の基準金額が65歳からは大幅に大きくなるからです。
参考までに、月間給与+厚生年金の報酬比例の額の合計が64歳までなら月28万円を超えると年金が減ってしまいます。

ただ65歳からは47万円を超えると年金が減額となります。
よほどの高収入が約束されている方以外は、仕事を続けることによる年金の減額は気にしなくてもよいでしょう。

 

Q.転職の時に気を付けたいことは?

64歳までなら失業給付は手厚く、基本手当と同じです。
自己都合の退職でも90日~150日分は給付されます。

高年齢求職者給付金は最大でも50日分です。
比べると退職は64歳の間がよい!と思ってしまいますね。

しかし定年よりも早く退職すると、退職金が大幅に減る設定になっている企業もあります。
勤め先の退職金制度をきちんと確認しましょう。

また失業給付は、給付日数が多く残っていて再就職を決めた場合に、残った額の一部を手当てとして一時金でもらえます。

3分の1以上給付日数が残っていれば残日数の60%(従来は50%)
3分の2以上なら70%(従来は60%)

といったように改正されます。
(2017年1月)ぎりぎりに転職先を決めたほうがよいということはありません。

 

Q.公的年金受給先送りのコツ

公的年金は受給を先送りすることで、支給額が増えます。
1ヶ月繰り下げる(遅く受給を始める)と0.7%増えるわけです。

5年間先送るとそれ以降の支給額はなんと42%もアップします(60か月×0.7%)。
いつまで働くかを見極めるのは、年金受給とのバランスをしっかりとる必要がありますね。

支給開始年齢を66歳にするなら78歳が、70歳から支給開始するなら82歳が損益分岐年齢です。
この損益分岐年齢まで生きれば、支給総額も繰り下げない場合よりも多くなります

 

お金を増やすことも考えておきたい

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介護のことも予測しておこう

高齢者ほど要介護者を抱える可能性が高くなると考えられます。
雇用保険に加入すれば、介護休業給付金の対象になります。

これは介護を目的とする休業時に給与の67%が補填されるものです。
雇用保険に加入できることになったため、65歳以上でも受給されることになりました。

最大93日まで取得できる介護休業(同一要介護者の同一症状について)は、最大3回にも分けて取れるため、メリットを大きく感じるはずです。
介護のことを考えるなら、やはり仕事をして雇用保険に加入したほうがよいでしょう。

 

働く以外のお金の増やし方

定年後の雇用延長などで、働くにしてもやはり年収は減るケースが多くなるでしょう。
お金を上手に増やすことも並行して計画したいですね。

身近な預貯金だけでなく、リスクを抑えた投資などもぜひ取り入れていきたいものです。
働いている間は、ある程度まとまった金額も準備しやすいですね。

他にも退職金が入った際に、定期預金や低リスク投資で運用しておくことをおすすめします。
ただ、これだけに収入を頼るわけにはいかない方も多いはずです。

「働きながら増やす。」ことを基本に考えるとよいです。
働く目的を持って働くことで気持ちに張りも出るでしょう。

60歳から65歳の働き方シミュレーション

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理想プラン

60歳:定年後も雇用延長で働く(年収は定年前より半減しても+250万円

61歳:車を手放して鉄道のシニア割引を使う(車所有の維持費は年間にして+20万円前後

62歳:妻が自宅で着付けを教えるようになった(+年間12万円

63歳:趣味の骨董をお金がかからず健康によいウォーキングに変更(+年間20万円

64歳:退職金を利回りの良い貯金に回す。低リスク投資を始めた(+年間20万円

65歳:アルバイトを始める。楽しさ優先の仕事だが充実感あり(+年間84万円

 

失敗プラン

60歳:給料の半減に耐えられず退職(-年間250万円

61歳:退職金は株で使い果たす(-年間500万円

62歳:年金の繰り上げ受給をスタート(-年間1万2500円

63歳:家を相続することになる。税金で思わぬ出費(-100万円

64歳:孫の学費を援助(-200万円

65歳:アルバイトを始めたものの高年齢求職者給付金をもらえる半年になる直前に辞めてしまう(-3663円(基本手当日額)×30日分=10万9890円

このプランでは理想と失敗が大きくわかれています。

しかし安心できる老後の生活と、老後破産はちょっとしたことでひっくり返ってしまう可能性があります。
自分の将来の計画を立てることは間違いなく大切です。

また、「60代なんてまだまだ遠い未来。」と考えている方は、親が現状どうなっているのかを把握してみることも必要でしょう。
今すぐできる対策もたくさん見つかるはずです。

 

まとめ

「いつまで働くなんか考えられない!」
「65歳定年なら、そこで退職。」

と考えていませんか?
生活費の点を考えても、公的年金のみに頼って生活するのはほぼ不可能な状態です。

・何歳まで働くか
・離職・転職のタイミング
・何歳から年金を受給するか
・新しい高年齢版失業手当

を踏まえた上で健康をベースに、細くても長く働けるやりがいを早い段階で考えておくのは、年金をもらう前の世代の方にとって不可欠だといってもよいでしょう。

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コルコル

コルコル

WEBライター歴4年。
関西のファッションデザイン学校を卒業後、同校の教員を数年勤める。
後に、有名画廊へと勤務。

チュニジア在住(パートナーがチュニジア人)。
3人の子供と家族を支える「働くお母さん」。

愛読書は『ガラスの仮面』と『エースをねらえ!』。
昭和の語り部でありながら、現代の事情にも詳しくなろうと日々奮闘している。

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