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資金繰り悪化の原因と対策

 2017/04/17 お金を借りる
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事業経営には、必ず資金繰りについての悩みがつきまわります。とくに個人事業主や中小企業の場合は、経営者自身がその負担を背負わなければいけないケースも多い、頭を痛める経営者も多いでしょう。

資金繰り悪化とは、いわゆる「企業の病気」です。「企業の資金=血液」が何らかの原因によりドロドロになってしまい流れが悪くなった結果、「資金不足=病気」になってしまうのです。初期の段階でなんらかの対策を講じなければ、さらに病気が悪化してしまいます。

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資金繰り悪化の原因を見極める

病気には、必ず原因があります。その原因に対して正しい対処を行うことで、重度の病気にかかることを防ぐこともできます。

資金繰り悪化にも、必ず原因があります。一所懸命でまじめな経営者ほど、資金繰りの悪化にはいち早く気づくことができます。早めに気づくことはもちろん大切ですが、その後の対処が重要なのです。正しい対処を行わなければ、いつまでたっても問題が解決できません。

資金繰りの悪化に気づいた場合、まずは心を落ち着けてみましょう。そしてその原因を客観的に分析し、正しい対策を練るようにしましょう。資金繰り悪化の原因は、主に以下の2つに分けることができます。

  1. 企業の成長スピードが速く、資金需要に追い付かない
  2. 業績不振による資金不足

自社の資金繰り悪化は、どちらの原因に該当するでしょうか?原因を正しく把握し、適切な対処を行うことで、資金繰り悪化という病気も完治することができます。

企業の成長スピードが速く、資金需要に追い付かない

創業から浅い、成長過程の若い企業によく起こりうる状態です。売上自体はコンスタントに上がっているものの、売上を向上させるための先行投資費用(商品仕入代金や広告宣伝費など)を売上代金回収よりも先に支払う必要が多い企業は、資金不足に陥る危険性もあります。せっかく成長気流にうまく乗っているのに、資金不足が企業の成長の妨げになるのは残念なことです。

このような状態では、上手に資金調達を行うことで企業の成長を進めることも可能です。資金調達には、様々な方法がありますので、自社の状況などに応じた最適な方法を検討するようにしましょう。

比較的時間的余裕がある場面では、「出資」を募ることもひとつの資金調達手段です。「会社」として経営している企業の場合、専門の出資ファンドに株式投資を募ることで、まとまった資金を確保することもできます。当然企業本体と事業の成長性を見込めなければ出資を受けることはできません。
しかし出資による資金調達は「返済義務」がありませんので、借金返済による業績の圧迫を考慮する必要がありません。ただし業績が軌道に乗ってくると、株主へ配当により利益還元を行う必要があります。また株価が上がった場合には、株主側で売却を仕掛けられることもあります。

株主出資を受けることができない場面では、やはり金融機関による借入の資金調達手段を考慮しなければいけません。借金ですので、返済義務が生じ、以後の業績への影響を考慮する必要があります。
ただし借入した資金は企業の「負債」として減税の対象とすることができ、出資のように株主への配当による利益還元の必要はありません。成長過程で成長が見込まれる企業、業種ほど審査に合格できる可能性も高くなります。

避けたほうがよい資金繰り対処法

成長過程では、資金不足に陥ることも多々あります。この状態で上手に資金調達を行うことで、さらに企業の成長を促すことができます。逆にこの時期に避けたほうがよいと考えらえる資金繰り対処法も考えてみましょう。

成長過程では、資金不足に陥ることも多々あります。
この状態で上手に資金調達を行うことで、さらに企業の成長を促すことができます。
逆にこの時期に避けたほうがよいと考えらえる資金繰り対処法も考えてみましょう。

仕入れの見直しや制限

この時期の仕入れは「商品が枯渇しないこと」を一番に考えるべきです。無駄だと思える在庫でも、なんらかの役に立つかもしれません。とくに成長過程では、往々にして在庫不足に陥ることもあります。そのような場面で、仕入れを見直したことで在庫が不足するという失敗は避けるべきです。

取引先に支払いを待ってもらう

成長過程にある段階ほど、取引先との信頼構築は重要です。この時期にはなるべく信用を落とさないように全力で尽くすことが大切です。支払いを先延ばしすることは、一番信用力を落とす行為ですので、絶対に避けるようにしましょう。商売は信用第一ですよ。

業績不振による資金不足

売れば売るほど赤字になる(安売りしすぎ)、そもそも売れない状態が続いている状態は、業績不足による資金不足に陥る可能性も高くなります。当面の営業継続にとっての資金調達と、根本的な解決策を同時に図る必要があります。

まずは業績不振に陥った原因を追及し、解決策を検討するようにしましょう。

無駄の改善

第一に経営上の無駄を洗い出し、節約を徹底することを考えます。無駄な在庫商品の処分、換金も徹底するべきです。なかなか思い切って徹底できない場面もあるかもしれませんが、社員のリストラなど心を鬼にすることも求められます。

商品や販売価格の見直し

次に商品や販売価格が適正であるかどうか検討しましょう。現在の商品価格は、費用にあった適正な価格帯でしょうか。仕入れ・整備・材料費・人件費などを補い、さらに利益を追求できる価格に設定されているでしょうか。費用対効果にあった価格を改めて設定することで、資金繰りは改善されるかもしれません。

消費者は安い商品ほど買いたくなると考えがちかもしれません。しかし実際は値段が高いことで、消費者側が商品に対しての付加価値を植え付けることもあります。「本当によいもの」を好む消費者も多く、高い値段で販売することは決して悪い効果だけを生むものではありません。

当然単純に値段だけを上げても顧客は納得しないでしょう。高級感を見せるように店頭表示方法やパッケージを見直すなどの工夫も大切です。単純に安い商品とはこんなにも違うのだと、顧客に納得させることで、商品価値そのものが底上げされていくでしょう。

営業力の向上

販売価格を見直した上で、目標の売上を達成するには、営業能力の向上が必須です。社員教育の見直しを図るとともに、社員全員で問題に取り組んでいく姿勢を磨いていきましょう。企業の団結力を生み出すことで、企業全体の体質改善にもつながります。

営業力の低下要因のひとつに、営業担当者本人の愛社精神や問題意識の欠如があります。これは営業担当者ひとりの問題ではありません。本来営業担当者をサポートする営業事務や上司の関わりが薄弱であったり、経営者からの社員への感謝の気持ちが足りないことが、実は大きく影響するものなのです。

そこで経営者自身が、腹をくくるようにしましょう。場合によっては社員に頭を下げ、企業全体をひとつにまとめ、企業全体で問題に対処するという意識つけが大切なのです。

広告宣伝の見直し

広告宣伝費が経営を圧迫するケースも少なくありません。業績低迷の背景に、顧客に対して企業の良さが正しく伝えることができないという問題は考えられないでしょうか。心当たりがある場合は、宣伝方針も見直す必要があります。

最近ではそれほど費用をかけなくても、インターネットを利用して効率的に広告を掲示できる方法もあります。地域のホームページでは無料で広告バナーを貼れるコーナーを設けている自治体も存在しています。タウン誌で宣伝を行うなど、様々な方法がありますので、一度挑戦してみてはどうでしょうか。

業績不振による借金

業績不振の状態で、金融機関からの安易な借入は危険が伴います。借金を行うということは、返済義務を伴うということです。しかも金融機関からの借入は、利息を含めて返済しなければいけません。
利息を含めた返済に対して、企業の体力が追いつかず、以後の経営を圧迫することは非常に危険です。金融機関からの借入は、当面の運転資金の確保にとどめ、無駄な借入は絶対に避けるようにしましょう。

可能であれば、金利の低い銀行借入や公的機関の制度融資を活用し、当面の時間稼ぎを行うのです。その間に企業体質の見直しを図り、以後の資金繰りの円滑化に備えるようにしましょう。

資金繰りの重要性

「勘定あって、銭足らず!!」企業経営で昔からこのような言葉を聞くことができます。売上も増加、利益もきちんと計上しているのに手元資金が不足している状況を指します。

手元資金が不足すると、なんらかの方法で資金調達を行う必要があります。資金調達に失敗したり、金融機関からの返済が不能になってしまうと。いわゆる「黒字倒産」という事態にもなりかねません。

この原因は、損益計算と現金収支が一致していないことにあります。企業ビジネスでは、売掛・買掛・手形などの信用取引が存在しています。特に季節的要因が大きい業種、売掛金の回収機関と仕入や経費などの支払期間が大きく異なる企業、設備投資などが必要な会社などは、特に資金繰りに注意しておかなければいけません。

一方、中小企業や小規模個人事業主の方にとって、日々の資金繰りは事業継続のために、もっとも大切な事項です。しかし資金繰りについての知識はそう簡単に身につくものではありません。
とはいっても資金繰りを無視した事業経営というものはあり得ません。そのためにも資金繰りについてしっかりとした知識を身に着けておく必要があるのです。

資金繰り表の難しさ

資金繰りを把握するには「資金繰り表」を作成する必要があります。しかし資金繰り表の重要性は認識していても、作成する要領がわからないという企業経営者や経理担当者も多いのではないでしょうか。「簿記」を勉強する機会は多いですが、資金繰り表について勉強する機会はなかなかないかもしれません。

「簿記」とはいわば「過去に起きたことを記録すること」です。過去の実績を記録することですので、資料と知識さえあればそれほど難しくはありません。一方「資金繰り表」には「未来の予測」も含まれます。簿記の知識にあわせて、資金の流れ、企業の経営方針なども正確に把握しておく必要があります。

しかし「黒字倒産」という事態を防ぐためには、正確に資金繰り表を作成することが大切です。そのうえで、最低でも3ヶ月先の資金予測を立て、経営者や経理担当者の頭の中で3ヶ月先までの資金の流れをイメージできるようにすることが、経営上でも重要なことです。

なぜ「3ヶ月先」なのか?これは万が一、3か月後に資金が足りない(資金ショートに陥る)ことがわかっていれば、その間になんらかの対策をとることができるためです。手元資金が不足する場合には、なんとかして資金調達を行わなければいけません。

金融機関などから資金融資を受けるなどの資金調達には、時間が必要なケースもあります。書類を準備し、審査に合格する期間を考慮すると「最低でも3ヶ月先」の資金の流れを把握しておかなければいけません。

逆にいえば「3ヶ月」あれ比較的慌てることなく、なんらかの対策をとることができる期間とも判断できるのです。

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ライター紹介 ライター一覧

ワカタン

ワカタン

大学卒業後、大阪の某地方銀行に入行。支店勤務で融資担当者として、窓口受付、稟議作成、事務処理などを勤める。数店舗勤務後、入社後5年で本店個人ローンセンター勤務、商品開発担当の職を勤める。約3年後主任に昇格後、本店融資管理部に配属、債権回収などの事務処理、および同行の金融検査対応などの業務を勤める。現在は約15年勤務した地方銀行を退社し、大阪府下の会社勤務の傍ら、執筆業を営む。

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